マジック・ザ・ギャザリングにおいて、天使は実に肉体派。
基本スペックとして「飛行」を持ち、その他に警戒・先制攻撃・二段攻撃・瞬速・魂絆・トランプル・プロテクション・破壊不能・速攻など、あらゆる能力でその世界の庇護と悪魔を滅することに力を注いでいる。
私、ナカノヒトも統率者戦で《雪花石を率いる者、ブルーナ》を愛用していまして、その戦闘力の高さからかキャストした瞬間に周囲から「危ない！まじ危険」や「来るぞ！アレはマズい」といった悪魔でも見たかのような言葉を浴びせかけられます。おかしい。
ええ、そうです。そうです。
お察しの通り、彼らは悪魔に心を乗っ取られてしまったに過ぎません。でも大丈夫、天使のパンチで全員まとめて浄化してあげましょう。
ということで前置きが長くなりましたが、今回はブルーナのお話。
物語のブルーナについて
初出は、2012年5月に発売されたイニストラードブロック『アヴァシンの帰還』。
イニストラード次元において、天使の飛行隊の長を務める女性で、浅黒の健康的な肌と艷やかな黒髪が特徴的な美しい女性。
同次元のギセラ・シガルダは、根源を同じくする天使達です。
※アヴァシンはプレインズウォーカー「ソリン」の創造物
ブルーナの務める飛行隊「空翔ける雪花石」は、各地の治療院を訪れては護法の施しを助け、死者への冒涜から守護する魔法をもたらしていました。
また共感的で、人々に寄り添う優しさを持って”いた”のです。
そう。今や過去の優しい姿からは程遠く、狂気に堕ちた存在へと変わりつつあります。
”今や彼女の目にはエムラクールの理想しか見えていない。”
平和が訪れたかのように思えたイニストラード次元には、新たな脅威が近づいていました。
ゼンディカー次元から姿を消していた邪神「エムラクール」がイニストラードに現れたことで、アヴァシン・ギセラ・ブルーナの精神は侵され、次第に彼女たちはこう思うようになりました。
「自然を破壊し、互いに騙し合い殺し合う人間もまた罪深き怪物なのだ」と。
そして―
”姉妹のなれの果てを知ったシガルダは、ただ咽び泣くことしかできなかった。”
ギセラと共に狂気へと堕ち、やがて二人は一体化した。
おぞましい姿へと変質した彼女たちに、あの頃の面影はもうどこにもなかった。
完。
統率者戦におけるブルーナの性能
闇堕ち！悲しい！でもヤミオチスキーには興奮もの！！
ということで、美しい姿から異形までを網羅しているブルーナですが、統率者戦での性能は一撃必殺を体現する存在です。
飛行、警戒
雪花石を率いる者、ブルーナが攻撃かブロックするたび、あなたは戦場に出ているオーラを望む数選び、それらをこれにつけてもよい。またあなたの墓地や手札からこれにエンチャントできるオーラ・カードを望む数選び、それらをこれにつけた状態で戦場に出してもよい。
5/5
望む数のオーラをすべてくっつけてパンチできるので、付けるオーラによっては対戦相手を一撃で葬り去ることができるという寸法です。
相性の良いカードをいくつか挙げてみましょう。
相性の良いエンチャント・オーラカード
《エルドラージの徴兵》
やはりエルドラージとの相性完璧。+10/+10とトランプルがあれば誰かを敗北させられる。
《心理の推進力》
相手に攻撃強制させつつ占術が出来、後半はブルーナに付け変えて殴る作戦。
《堕落した良心》
相手の生物をパクってヨシ。ブルーナにつけて感染ダメージを狙うもヨシ
《熟達した戦い》
エルドラージの徴兵や堕落した良心と共に付けられれば統率者ダメージ一撃で葬れます
《フェリダーの陰影》
付け替えて生物を守れる。全体除去耐性も付くので使い勝手が良い
《防護の泡》
被覆で除去耐性を持たせられ、戦闘ダメージも通すことができちゃう素敵オーラ
あらゆるエンチャント-オーラカードにスポットライトを当てることが出来るブルーナ。
ひっぱってこれる領域はかなり広いので、効果をバラして箇条書きにしてみると―
- 効果は攻撃かブロック時に誘発する
- 持ってこれる領域は以下の３種
- 戦場の全てから(相手を含む)
- 自身の墓地から
- 自身の手札から
被覆持ちのオーラが付いた後でも、ブルーナの効果は「付けた状態で戦場に出す」なので被覆でひっかかることが無いのがポイント。
ヘイトの高いエルドラージの徴兵などは、手札に温存して攻撃する瞬間まで相手にバレないようにしておきたい。
序盤は在りし日の優しいブルーナのように対戦相手に寄り添い、後半は狂気に堕ちた”あの姿”のように、凶悪な一撃を相手にお見舞いする。
是非、彼女を従えて戦場を混沌に陥れて欲しい。
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